少し前ですが、グループYouTuber(ユーチューバー)で、元「チョコレートスモーカーズ」のジョンレノさん(2017年11月脱退)がYouTuberのマネジメント事務所を設立しましたね。
YouTuber自ら事務所を設立した例は今までもあり、私が知る限り3例目。
「siLVer(シルバー)」は果たして成功するのか?考察してみました。
チョコレートスモーカーズとは
元々は1人でYouTuberをやっていたジョンレノさん(サムネイル左から2番目)にヨハン(一番左)、アレックス(右から2番目)、ケビン(一番右)が加わった4人グループです。
見た目がヤンチャな感じなので過激系YouTuberっぽいですが、実際は「初めてのおつかい」とか「初めての自転車」とか、全然過激じゃないです。むしろほのぼのしています。
ただジョンレノさんのキャラがひたすら濃すぎて、いわゆる「UUUMにいそうな品行方正ユーチューバー」みたいな感じが全くしない不思議なグループです。
普段は普通のイケメンですがメガネをかけるとこのキャラに変貌する様子。
2017年8月3日現在のチャンネル登録者数は45万人。開設日は2016年7月13日なので、1年ちょっとでこの登録者数はすごいですね。
YouTubeRankngより引用。
チャンネル登録者数も動画再生回数も順調に伸びています。
特に登録者数は事務所設立の効果か、最後の方で急上昇を見せています。
追記:2017年11月、ジョンレノさんはメンバーのヨハンさん脱退の際に出た「ヨハンさんへの暴行疑惑」で炎上し、チョコスモを脱退しました。
ヨハンさんとも和解したようですし、脱退することはないと思うんですけどね。
「siLVer(シルバー)」とは
「siLVer」はジョンレノさんが設立した事務所です。
「silver」ではなく「siLVer」だそうです。
所属YouTuberは
・チョコレートスモーカーズ 登録者数約60万人(人数は2017年11月現在)
・ケビックス(チョコスモのケビン、アレックスのみのチャンネル) 登録者16万人
・岩崎智樹/Tomoki Iwasaki(ジョンレノのメガネなしバージョンのソロチャンネル) 登録者7万人
・ノーブランド(KOHEY) 登録者数67万人※2017/11月 siLVer脱退
・こまちゃんねる 登録者数18万人
・東京コンセントマジック 登録者数9万人
・きっぺけフーカーズ 登録者数7万人
ノーブランドはジョンレノさんのお友達だったので誘われて入った感じ。
こまちゃんねるは元々ノーブランドのメンバーだったこまさんがソロになったチャンネルです。
東京コンセントマジックはsiLVerのオーディションで受かったアダムさん(YouTube未経験)と、siLVerでマネージャーを担当していた(以前からチョコスモの動画の手伝いもしていた)ボブさんで結成。
もう9万人になってるんですね。
きっぺけフーカーズは新しく加入した女性コンビです。登録者数も良い感じに伸びていますが、女性のグループYouTuberはうまくいった例がないのでそのうち解散すると予想してます。
グループYouTuberってどう組んだらいいのか考察 フィッシャーズ等から人気の秘訣を探る
SiLVerには親会社がある
siLVer公式サイトによると、siLVerは独立した会社ではなく「Chill Out Works」というところが運営しています。
Chill Out Worksの事業内容は
・広告業
・スマホアプリ
・SNSコンサルタント
・映画(動画?)コンサルティング
・インフルエンサーマーケティング
・プロダクションビジネス
となっています。
siLVerはこの内の「プロダクションビジネス」ぽいですね。
「Chill Out Works」という名前には「株式会社」とか入っていないので個人事業のように見えます。
でも、わざわざ個人事業って変ですよね。普通は会社にしますよね。
確かに「事務所」っていうだけなら個人事業でもいいんですけど、会社の方が信用もあるし、節税にもなるはずです。
・・・と、思っていたら住所にヒントがありました。
Chill Out Works
〒107-0062 東京都港区南青山2-2-15 Win Aoyamaビル-UCF9階出典:siLVer公式サイト
この住所、株式会社G-KIT(ジーキット)と全く同じなんですね。
今は消えていますが以前はChill Out WorksのHPに電話番号表記があり、それもG-KITと同じでした(Googleの検索結果のログには記録が残っていました)
G-KITの事業内容は
主に広告代理店として依頼を受けた企業のプロモーションを行ったりコンサルティングをしたり、自社でアプリ開発をしたりしているとのこと。
Chill Out Worksの事業内容と似ていますよね。
住所が同じでもあるので、Chill Out WorksはG-KITの事業の一部なんじゃないかと思います。
で、Chill Out Worksの中のプロダクション事業が「siLVer」である、と考えるのが今のところ妥当ではないでしょうか。
たとえば「株式会社Bizcast」には「Bitstar」というYouTuberのサポート事業部があります。
最近、さらにBizcastはYouTuberの事務所を作りました。それが「E-DGE」です。
みっきーちゃんねる達が所属した事務所「EーDGE」とは?もったいないと思う理由
そんな感じで、株式会社G-KITがYouTuberに着目して事務所を作ろうと思ってできたのが「siLVer」なのでは。
ジョンレノさんは自ら「事務所作るぞー!」と思ったのではなく、「事務所やりませんか?」と声をかけられたんじゃないでしょうか(あくまで私の予想ですが)
無名の人がいきなり事務所を始めるより、既に人気のあるYouTuberが設立するという形にした方が良い宣伝になるでしょう。
まぁこれらについては私の予想にすぎませんが、住所や電話番号が同じだったら強い繋がりがあると考えるのが自然ですよね。
VAZ、Kiii等と関係がある
SiLVerの内情が徐々にわかってきました。
親会社であるG-KIT株式会社の社長や取締役は別会社も運営しており、その会社がKiii(MEGWINさんらが所属する事務所)と同じビルで同じフロアだったりして、明らかな繋がりが見られます。
VAZともビジネス面でつながっている様子。
siLVer、Kiii、VAZの真ん中にある「禁則事項」というのは株式会社イスラフィールというラファエルさんの会社であり、ラファエルさんは企業などの案件を仲介しているのだそう。
不安点
SiLVerと繋がっているKiiiについて、物申す系YouTuberのみずにゃん氏のところにこんなタレコミが。
出典:【ヒカル復活記念】YouTuberと事務所を繋ぐ闇を全部大暴露!人気YouTuberに噛み付きます!【YouTube界】
Instagram等で活動していた女性の元に、アプリの宣伝依頼が来ます。
その際に説明をしてくれたのが、Kiiiの社長と、ITI株式会社(Kiiiと同ビル同フロアにあるアプリ制作会社)の人だったそうです。
しかし、毎月の契約だったにも関わらず振込が勝手に途中でストップされ、法的手段に出ると言ったところ、やっと振り込まれたのだそう。
ちょっと心配なエピソードです。
また、上の相関図の一番下にある「CTW」は得BUYというアプリを運営している会社なのですが、このアプリがペニオク(過去、詐欺だと話題になったオークションサイト)に似ていると言われています。
そこも気になる点です。
siLVerは成功するのか
事務所としてはまだ所属YouTuberのラインナップが弱いなぁと思います。
メインのジョンレノさんがチョコスモを脱退して今後が不透明というのも心配。
ただsiLVerは、取り巻く複数の会社の事業の一部分だけですし、多少傾いてもやっていけるんじゃないでしょうか。
潰れはしないでしょうが今後、この事務所が大きくなっていくかというと今のところちょっと疑問です。
周辺環境がちょっとうさんくさいのと、UUUMという巨大なライバルもいるので、良いYouTuberはUUUMへ流れる可能性が高いです。
siLVerの今後に注目です。
ところで冒頭で「YouTuber自ら事務所を設立する例はこれで3例目」と書きました。
1つはガイモンさんのneeer、2つ目はヒカルさんのNext Stage(今は解散)です。
ネクステはVazの精鋭部隊みたいなものだったし、完全に1から設立した感じなのはneeerだけですね。
やっぱりガイモンさんはタダモノではない。
YouTuber事務所の第3勢力、neeer(ニーア株式会社)を徹底解剖!所属クリエイターも全紹介
おしまい。